転職を失敗しないために最初に確認すべきこと


年度の節目を迎えると新たな気持で転職を考える人も多いかと思います。人生の大きな転機となる転職ですが、何度も経験している方は少ないため、いざ考え始めると何をしたら良いか?わからない方が多いのも事実です。

そこで今回は転職を失敗しないために、最初に確認すべきことを紹介します。典型的な転職失敗のパターンや原因も記載しますので、転職を考え始めている方は、ぜひ最初の段階で確認をして頂ければ幸いです。

転職失敗の典型的なパターンとその原因

転職失敗にはいくつかの典型的なパターンがあります。特に多い原因は「事前の会社調査不足によるミスマッチ」「給与や待遇が思った以上に低かった」「職場環境や人間関係がうまくいかなかった」などです。

事前の会社調査不足によるミスマッチ

事前の会社調査が不足していることにより、自分のスキルやキャリアに合わない職場に入社してしまうことがあります。例えば、企業の業界や職種が自分の希望とは異なる場合や、求人情報に記載された内容と実際の職場環境が大きく違っていた場合です。

このような転職失敗を避けるためには、事前に会社のサイトを確認し自社の業界や職種を把握したり、口コミサイトやSNSで企業の評価をチェックすることが重要です。また、面接時にも職場の雰囲気や業務内容について質問し、自分の希望や条件に合った企業かどうかを判断していくことが大切です。

給与や待遇への不満が原因での失敗

転職後に給与や待遇に不満を感じることも、転職失敗の一つの原因です。例えば、年収が前の職場より低くなってしまった場合や、勤務時間や休日が希望と異なる場合などが該当します。また、転職後に昇給や昇進のチャンスが限られていることに気づき、キャリアアップが難しいと感じるケースもあります。

このような失敗を避けるためには、転職前に給与や待遇に関する情報を十分に収集し、自分の希望条件と照らし合わせることが重要です。また、面接時に給与や待遇に関する質問を積極的に行い、入社後の労働条件や評価制度について確認しておくことも、後悔しない転職をするためには欠かせません。

職場環境や人間関係での悩みが失敗に

職場環境や人間関係は、働く上で重要な要素です。転職を成功させるためには、これらの要素を考慮し、自分に合った環境と関係性を築くことが不可欠です。

理由としては、職場の雰囲気や同僚との相性が悪ければ、仕事の効率が落ちることが一つの根拠です。また、ストレスが溜まることで、健康面にも影響が出る可能性があります。

具体例として、職場での人間関係が原因で悩みが生じるケースが多く存在します。その結果、自分の力を発揮できず、仕事に対するモチベーションも低下し、最終的には転職失敗につながることがあります。

転職に失敗しないためにまず行うことは?

転職しようかなと思ったとき、まず求人サイトで求人情報を見てみたり、転職エージェントに登録して話を聞く人がいますが、転職を失敗しないためには、その前にやることがあります。

それは、自分自身と向き合い自分を知ることです。企業を調べたり、求人情報を探したり「相手を知る」前に、まずは自己分析をして「自分を知る」その後に、自分に合う相手を探しましょう。

転職したい理由を再確認する

  • 他にやりたい仕事がある。
  • 今の仕事の給与や評価が不満だ。
  • 残業や休日出勤が多くてプライベートの時間が取れない。
  • 会社や業界の将来が不安である。
  • 人間関係がうまくいかない。

以上が転職しようと思う理由のトップ5ですが、1つの理由に強い想いがある人から、2つ以上の理由が複数ある人などそれぞれいると思います。まずは「なぜ転職したいと思ったのか?」理由をハッキリさせましょう。何度も自問自答をして、本音にたどり着くまで深掘りをしてください。

例えば、人と話すのが好きで営業職についた方が、営業成績をあげられず嫌になり転職を考えました。次の仕事を探すとき、営業職以外の仕事を探します。しかしこの方は、本当に営業職を選択肢から外すことが正解でしょうか?

営業職と言っても会社により、営業方法も違えば、プロセスや成果の求め方も違います。飛び込み営業が非効率で嫌になっても、営業管理システムやマーケティングを駆使して、反応があったお客様に対してのみ説明をする営業もあります。契約数のグラフが壁に貼られ、契約が取れないと怒鳴られるような職場。はたまた顧客との会話時間が重視され、より親身に長く話した営業が評価される職場。同じ営業職でも会社により全く違うのです。

単に「営業職が嫌だ」ではなく、どんな営業手法・会社の方針・商品力・職場の雰囲気など含めて「どんな会社のどんな営業職が嫌なのか」まで考えましょう。

そして解決する方法は、本当に転職することなのか。それとも今の職場で改善できることなのか。転職を失敗しないために今一度よく考えて欲しいと思います。転職をしても次の会社でまた同じことを悩む方も少なくありません。確かに無理をして今の仕事を続ける理由はありませんが、他人のせいにしてばがりいても何も変わりません。自分が変わることで解消できる問題はないか、自己を見つめる時間をゆっくりとって考えて欲しいと思います。

転職に失敗しないために希望条件を明確にする

それでも転職をしたいと思った方は、次に希望条件を1つずつ書き出してみてください。給与や勤務地や時間などそれぞれ最低これ以上は必要という基準をハッキリとさせましょう。

ここで注意してほしいのは、欲をかきすぎないこと。考えているうちにあれもこれもとドンドン希望条件が高くなる人がいます。もちろんすべての条件が良いほうがいいけれども、求人が見つからなければ意味がありません。初心に戻り転職したいと思った理由だけは忘れないようにしましょう。

例えば他にやりたいことがあり決意した場合、たとえ給与が下がったとしても転職するのか。労働時間が長くなっても転職するのか。絶対に譲ることのできない条件と妥協してもいい条件など基準を明確にしてから求人を探すことで転職失敗のリスクを減らしましょう。

やりたくないことも明確にする

また希望条件を書き出したあとに、やりたくないことも書き出しましょう。

例えば、心の奥底では「のんびり働きたい」と思っているのに、求人情報を探していると給料の高さに目が眩んで転職先を決めてしまったりする人がいます。給与が高い会社はそれなりの理由があり、ハイクラス人材でない限り、長時間労働になったり、成果が求められたりと精神的に大変な仕事もあります。すると結局仕事が辛くなってまた会社をやめたいと思ってしまいます。

やりたくないことに「ハードに働きたくない」と書いたとします。ハードはどの状態なのかも深掘りし、年間の休日数は◯日以上、月や日で残業時間は◯時間以内、休日出勤の許せる範囲、時間外の電話対応の許せる範囲、仕事内容のプレッシャー度など、思いつく限り言語化して書き出します。

そして希望条件とやりたくないことを見比べて、内容が矛盾していないか?確認したうえで、求人情報を探し始めましょう。

転職失敗のミスマッチを防ぐため情報収集に多くの時間を費やす

希望条件が決まったら、まず求人サイトやハローワークの求人情報などインターネットを使い、希望する職種の給与相場はいくらか。労働時間はどのくらいか。など転職を失敗しないために多くの情報を集めましょう。

いくつか希望の求人が見つかったらその企業のホームページを見たり、口コミサイトを見てどんな企業なのか調べてください。またハローワークや民間の人材会社に問合せをし聞いてみても良いと思います。とにかくここでは即決をせず、入社した後に想像した仕事と違ったということがないように多くの情報をできるだけ集めてください。

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面接では職場の人に会わせてもらう

良い求人が見つかると、応募して面接へと選考が進んでいきます。面接の際には、人事担当者や社長など採用担当の方だけではなく、必ず一緒に働く職場の人に会わせてもらいましょう。
面接時に採用担当からの質問だけで面接が終了しそうな場合は、最後の何か質問はございますか?のタイミングで「実際に働く場所を見せて頂くことは可能でしょうか?」と伝えましょう。

転職理由で一番多いのは「人間関係」が原因です。また「職場に3人以上の友達がいる人は、人生の満足度が96%向上する」という研究結果もあります。同じ会社に気が合う人が多いだけで満足感を得やすくなります。

面接時に現場を少し見ただけではわからないこともありますが、社員の身なりや職場の雰囲気など感じ取れるものもあるでしょう。また可能であれば同僚や上司となる方と話す機会を設けてもらえれば転職失敗のリスクも減らせるでしょう。

転職先が決まるまで現職を辞めないほうが失敗リスクは低くなる

転職活動を始めると想いが強くなり、まず現職を辞めようとする方がいますがオススメはしません。確かに今の仕事を辞めたほうが時間が確保でき、面接など転職活動はしやすくなるメリットはあります。しかし辞めてしまうと収入がなくなるため焦って次の仕事を決めてしまい、希望条件を満たしてない仕事でも妥協してしまう場合があるのです。

転職活動の期間が長いと選考に不利

たまに貯蓄が十分にあるので大丈夫だという方もいますが、転職活動の期間が長引いたとき、その期間を良く思わない人事担当者もいることを忘れないでください。

自分では慎重に次の転職先を探したつもりでも、人事担当者から見れば呑気な人だなと思われたり、他の企業になかなか採用されなかったのか、優柔不断な人なのかと思われたりする場合もあるのです。そのため現職を辞めず転職先を探したほうが転職に失敗しないでしょう。

転職に失敗しないため一人で考えず第三者の客観的な意見をもらう

下調べが終わったら親でも友達でも良いのでまずは誰かに話を聞いてもらい、どう思うか意見をもらいましょう。もちろん転職を反対されることもあると思いますが、そのときに自分が転職をなぜしたいと思ったのか。したほうが良い理由を明確に伝えられるか。など言語化することが非常に重要です。

相手を必ず説得する必要はない

考え方は人それぞれなので、話を聞いてもらった相手を説得し納得させる必要はありません。あくまでも自分の中で転職へ想いや希望がハッキリしているかを確認しましょう。また相手から思わぬことを言われ転職を思い直すことがあっても構いません。とりあえず一人では考えずに第三者の意見を聞くことをして欲しいと思います。

転職を失敗しないためのまとめ

今回は転職に失敗しないために、まず転職をしようと思ったとき最初に確認して欲しいことを記載しました。特に自分自身と向き合い自分を知るについてはじっくり考えて頂きたいと思います。転職により人生が大きく変わることはあります。慎重になり過ぎたあまり行動できなくなってしまえば本末転倒ですが、最初にしっかり考えることによりその後の転職活動がスムーズに進むことも良くあるので参考にして頂ければ幸いです。

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この記事を書いた人

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小林誠司

ヒューマンインデックスを創業、代表取締役/1982年生まれ、長野県上田市で生まれ育ち→上京→Uターン起業/正社員の転職支援・人材派遣・求人サイト運営など長野県に特化し人材業を15年/コネもお金もノウハウもなしのゼロからスタート/変化する個人と組織の関係をあれこれ考え中/趣味はキャンプ、アウトドア、漫画、お酒、娘と遊ぶこと



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